映画「それでも恋するバルセロナ」あらすじ(ネタバレ)感想と評価
映画「それでも恋するバルセロナ」
感想と評価 *ネタバレ注意
ウディ・アレンといえばニューヨーク、といった印象ですが、ここ数年はヨーロッパの各都市を舞台にした映画が多いですね。
さすがに名監督、それぞれの都市の空気感を掴むのがうまいなあ、と思うのですが、そこへアメリカの俳優と現地の俳優を交えて、いつもながらのすったもんだの恋愛劇を繰り広げるので、作品によってはまとまりのない、散漫な印象を受けることも…(^^;
でもこの「それでも恋するバルセロナ」は良作だと思います☆
これまでに何回も観ていますが、その度に面白い。
この作品の魅力は、バルセロナとオヴィエドという美しいスペインの街と、ハビエル・バルデム(何度聞いてもこの人の名前がきちんと覚えられない…)、ペネロペ・クルスのスペイン人の俳優たちによるところが大きいと思います。
優しくて優柔不断で女好きの、ファン・アントニオを演じたハビエル・バルデムは、情熱的な色気があってよいですね~(*^^*)
彼の周りに、性格の全く異なる3人の女性を配して、入り組んだ四角関係を描く設定が面白い。
というと、ドロドロしてしまいそうですが、さらりと軽快に物語は進行していくので気軽に観られるし、ウディ・アレンならではのシニカルなユーモアも顕在です。
ウディ・アレンのすごいところは、あくまでおしゃれに軽快に物語を展開しながらも、人間のどうしようもなく愚かな部分や弱い部分を、滑稽なおかしみを交えて見せてしまうこと。
まさに名人芸といった感じがします。
ファン・アントニオの妻・マリア・エレーナを演じたペネロペ・クルスの印象が強烈です。
彼女が登場してからは、正直他の女優たちの存在感は薄れてしまったかな…
情熱的で、天才的な芸術家で、でも情緒が不安定で、繊細でかよわげなところもある。自分が愛する人たちには、優しく包み込むような愛情をみせる。
ファン・アントニオに対しては愛憎半ばするといった感があり、興奮するとナイフやピストルを持ち出したり、何をするかわからない。
そんな複雑な女性像を、美しく魅力的に演じています。
彼女が登場して以来、完全にノックアウトされてしまいました(笑)
彼女を観られるだけで結構満足かもしれません…
やはりスペインの街には、ニューヨークのインテリ風の会話よりも、スペイン人の俳優たちによる激しい情熱がしっくり似合いますね。
いつかバルセロナに行ってみたくなりました(^^)
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