映画「砂漠でサーモンフィッシング」あらすじ(ネタバレ)感想と評価
映画「砂漠でサーモンフィッシング」
まずタイトルが不思議で引き寄せられました。
あらすじを読んでみると、
「イエメンに鮭釣りをするために事業を計画する話」
と、何だそれは???という感じで(^^;
特に興味も引かれないし、スルーしてしまおうかと思ったのですが、監督が私の大好きな映画である「ギルバート・グレイプ」の監督、ラッセ・ハルストレムさんではないですか。
とても温かい眼差しを持つ人(と私が勝手に思っている)で、この監督が作った映画なら面白いのかもしれない、と鑑賞してみました。
結果、かなり感動してしまった(笑)
壮大なスケールの夢を叶えるロマンあふれる物語。
さらに味わい深い恋愛映画でもあります。
主演の二人もまたいい雰囲気。
ユアン・マクレガーはいつのまにか中年の男性になっていましたね。
今回は地味でまじめ一辺倒の、冴えない学者を演じていますが、ちょっととぼけた感じが何だかかわいかったです。
エミリー・ブラントは有能で美しいコンサルタント役。
彼女も好きな女優さんです。どの役を演じていても、自然体で、気取りがなく、身のこなしが優雅で素敵です。
映画のあらすじ、感想と評価 *ネタバレ注意
水産学者のフレッド(ユアン・マクレガー)は、ある日投資コンサルタントのハリエット(エミリー・ブラント)から、とんでもない依頼を受けます。
イエメンの大金持ちが、自分の国で釣りをしてみたいという夢を抱き、その実現のための事業に力を貸してくれというのです。
イエメンといえば、慢性的な水不足に悩む砂漠の国。
まず川を造るところから始めなければならないし、もし川を造れたとしても、そんな土地で鮭を放流しても生き残れるわけがないじゃないか…
フレッドはその依頼を断わりますが、イギリス政府が、アラブにおけるイメージ回復のために、その計画を絶好の機会だとして乗り出してきて、フレッドは強制的にその事業の担当者に任命されてしまいます。
しぶしぶその計画に参加したフレッド。
でもその計画を構想したシャイフ(アムール・ワケド)という人物に会って、心ならずも彼の人柄に惹かれてしまいます。
シャイフ役のアムール・ワケドがとても素敵です☆
シャイフは物腰が柔らかく、紳士的でありながら、夢と情熱を秘めた輝く目を持っている好人物。
シャイフはお金持ちの気まぐれで釣りを夢見ているわけでは決してなく、その事業を通じて、自分の国に川を造り、潅漑農業を起こし、土地の民族を団結しようと壮大な目的を持っているのでした。
フレッドとハリエットは、シャイフの人柄に惹かれ、いつしか彼の夢を共有するようになり、その事業に情熱を傾けていきます。
その過程において、いつしか観ているこっちまでワクワクしてきてしまいます^^
たくさんのトラブルがあり、それを力を合わせて乗り越えながら、しだいにフレッドとハリエットの間には恋愛感情が芽生えていく…
フレッドには妻がいて、ハリエットには軍人の恋人がいる。
二人にはそれぞれの過去と悩みがあり、イエメンでの事業は彼らにとって人生のターニング・ポイントとなります。
恋人への思いと、フレッドに引かれる気持ちとの間で揺れ動く、ハリエットの微妙な女心に共感してしまいました。
奥の深い大人のラブ・ストーリーとしても楽しめる、良質な映画だと思います^^
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